乳歯はお子さんの成長に大きく影響します
小さなお子さんの歯とあごは成長段階にあります。お子さんの一生の中で乳歯を使う期間は約10年ですが、この10年の間に乳歯はたくさんの大切な役割を果たします。
上下の咬み合わせができあがっていくと同時にあごも成長し、食べる機能や話す機能も発達していきます。むし歯のない健康な乳歯の下では正常なエナメル質をもつ永久歯が育ち、歯とあごの正常な発達は、将来の歯並びに大きく影響します。
- 一生必要となる「咬む力」を助ける
- 食事のときによく咬めることで、脳の発育を活性化する
- 正しい咬み合わせにより、運動能力や身体のバランスも向上する
- きれいな歯並びによって磨き残しも減り、むし歯になりにくくなる
- 口まわりの顔立ちに影響する
これらはお子さんの成長にとても深くかかわることで、将来健康でいるためにも大切なことです。
お子さんの歯のケアは親御さんがカギ
小さなお子さんはまだ自分でしっかり歯のケアができません。
しかし乳歯や生えかわったばかりの永久歯は歯を守るエナメル質が弱く、大人の歯よりもむし歯になりやすいという特徴があります。お子さんの口腔ケアは大人以上に気を配る必要があるので、親御さんがしっかりケアをしてあげましょう。
定期的に歯医者にチェックしてもらいましょう
磨き残しがないか、むし歯がないか、定期的に歯医者さんにチェックしてもらいましょう。
学校などでの集団歯科検診は、限られた時間の中、明るさが十分でない環境で大勢を診るため、小さなむし歯や歯の間のむし歯は見つけられないことも多いです。
むし歯になってからで歯医者に行くのではなく、ならないようにしていくことが大切です。当院では検診の最後にフッ素塗布を行い、むし歯になりにくい丈夫な歯をつくるお手伝いをします。
乳幼児医療費助成制度により、乳幼児医療症をお持ちいただければ、治療費を負担せずに保険診療が受けられます。
痛くない治療「無痛治療」を行っています
痛い治療は大人でも怖くて嫌なもの。小さなお子さんにとってはなおさらです。当院ではそんな不安や恐怖を少しでもやわらげるよう、無痛治療を取り入れております。
麻酔を行う場合はまず表面麻酔用のペインレスシートを歯ぐきに貼り、表面に麻酔が効いてきたら痛みの少ない電動麻酔器で麻酔液を注射します。麻酔液は体温に近い温度で管理しているので、注射した時の違和感も軽減できます。
小児の睡眠時無呼吸症候群
子どもは基本的に「いびき」をかきませんが、子どもでも激しいいびきをかき、合間の呼吸が止まってしまう「小児の睡眠時無呼吸症候群」が近年広まっています。
小児期は心身が最も成長・発達する時期ですが、過度のいびきや無呼吸のあるお子さんは深い眠りにつくことができず、集中力が低下することによる学力低下や、粗暴で落ち着きがなくなるなど性格の変化、睡眠時に成長ホルモンの分泌が阻害されることによる発達障害を引き起こしてしまう場合もあります。
- 日中ぼーっとしていることが多い
- 日中でも過度の眠気がある
- いつも口呼吸をしている
- 注意力、集中力がない
- 大人のような大きないびきをかく
といった症状が睡眠時無呼吸症候群のお子さんによく見られます。
睡眠時無呼吸症候群は、アデノイドとよばれる喉と鼻の境目の肥大や、扁桃腺肥大、下あごが小さい、下あごが引っ込んでいる(出っ歯)など、あごと鼻、咽喉の形が原因となりやすく、歯科検診が発見の糸口になることも少なくありません。
矯正治療の有効性
睡眠時無呼吸症候群は矯正治療が有効な場合も多くあります。あごの正常な成長を促し、鼻腔や喉の奥を広げて気道を十分に確保することで呼吸を改善することができます。
また、耳鼻咽喉科とも連携しているので、様々な角度からのアプローチで睡眠時無呼吸症候群を改善していくことが可能です。
お子さんの健康な成長のためにも、気になることがあればお気軽にご相談ください。